前回最後の部分に書いた、私が1年かけて直した癖というのは、右足に体重が残ったままクラブを振ろうとするため、右肩が下がって手前をダフったり、空振りをするというものです。このダフりか、空振りという悪い癖を、中嶋プロも最初はどう思われたでしょうねぇ。
プロに同伴していただいた7番から、プロにいいところを見せたいという気持ちがはやればはやるほど、気持ちとは裏腹に、それまで普通に当たっていたものが全然当たらなくなりました。プロにその癖について「右肩が下がる癖があります」と聞いてみたら、「そんなこと考えないで、とにかく両足の真ん中に置いてあるボールに集中して、それを打つことだけに専念しなさい。」と教えていただきました。
さらに「目が見えない伊藤さんが感じられるところは両足の裏なのだから、そこからの感覚をよく感じて、その2つの足の間に(帯同キャディに)球を置いてもらい、それを打つことだけ考えてください。それで慣れてきたら、少しボールの先を打つようにするともっと良く当たるようになるから」というアドバイスをいただきました。
そのアドバイスが利いたのか、プロについていただいてから3ホール目の9番ホールで、ようやくいい当たりが出るようになり、2打目で200ヤードを越えられました。「今まで僕が見た伊藤さんのショツトで一番良かったよぉ〜」と、中嶋プロにほめていただいたのがうれしかったです。
さて、プロ同伴の3ホールが終わり、クラブハウスで昼食をご一緒させていただきました。そのとき突然、中嶋プロがこうおっしゃられました。「伊藤さん、ちょっと1ホール、アイマスクをしてプレーしてみるよ」と。これにはちょっと驚きました。私は、目が見えない人がゴルフをするということを、プロ自身が自分で体験してくれること、それから、そこまで理解しようとしてくれる気持ちだけでもとてもありがたかったです。そして、本当にトライされたことには敬服しました。
次回は、中嶋プロがショートホールで、ティーグランドからホールアウトまでアイマスクをしてプレーなさったことを報告します。