前回書いた通り、今回は中嶋プロがアイマスクでショートホールに挑戦した話です。いつも私のキャディをやっている花形さんさえ、アイマスクでプレーをしたということはありません。だから話が出たとき、「とてもこわいですよ」と花形さんがプロに話していました。
午後のスタート前に私達がパットの練習をしていると、中嶋プロが泉谷さんとアイマスクをしてパットの練習をはじめました。これがまったく、入りません。「全然はいらないし、こわいね」……プロもアイマスクでショートホールをプレーすることに、とても不安を感じられていたようです。
中嶋プロがアイマスクをしてプレーされたのは東松苑GCの17番パー3でした。午後からは私と中嶋夫人を除いて、皆がフルバックからプレーしたので、この17番も200ヤードを越える難しいパー3でした。もちろん普段の中嶋プロであれば、パーはおろかバーディでいけるホールですが、ティーグランドに立った時からアイマスクをしているのです。何から何まで、同行の泉谷さんに手を引かれてのプレー。ティーグランドから降りる時も、コースを歩く時も泉谷さんに手を引かれています。
失明した人が異口同音に言うのは、手を引かれていてもこわいと言うことです。まさにプロもこの体験をされたわけです。普段は何気なくできることが、目が見えないというだけで一転してしまいます。
さて、このホールのスコア。プロは10打。ちなみに私は9打。いままでやったこともないアイマスクをして挑戦してくれたプロと、すでに盲人ゴルフを10年もやっている私が1打しかかわらないのは私の練習不足です。
しかし打数はともかく、プロがティーショットだけではなく、1ホールすべてアイマスクしたままてプレーされたことはとてもすごいことです。打つことよりも見えないで歩くことの恐さは筆舌に尽くすものがあります。
どんなことでもトライしてみよう、理解しようとするプロの姿勢は、皆さんもご存じの中嶋プロの人柄に現れていますし、視覚障害者だけでなく、他の多くの障害者ゴルファーと交流があるプロの由縁だと思いました。
中嶋プロ、本当に素晴らしいラウンドをまさに共有させていただきありがとうございました。