こころにそよ風


 

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コラム「こころにそよ風」

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■続・見えないでプレーすること (2001/11/11)

このコラムを書いていてよく思うことがあります。それは「見えないでプレーすること」、つまり私のような目の不自由な者が盲人ゴルフをすることとはどんな意味があるのだろうかということです。

難しいことをここで書くつもりはありませんが、今まで健康であった人が、病気や事故で失明した時、ほとんどの人が自分にふりかかった災難の重さに、悲嘆にくれ、またある人は周りをうらむことさえあります。

けれども周りの人は、たとえそれが家族や親しい友人であっても、同情はできるけれども、本当の意味でその人を救うことはできません。家族や親しい友人、そして同じ境遇にある障害者ができることは、その人が再び自分の力で障害を受け入れ、立ちあがることを激励していくことぐらいかもしれません。このことは、一見難しいように思われるかもしれませんが、何かのきっかけや、周りの人の激励があれば克服できるものです。

私は、ゴルフをすることで、失明者がその障害を克服していく1つのきっかけになってくれればと常々思っています。

『バガー・ヴァンスの伝説』というゴルフを題材にした映画を観ました。この映画は、主人公ジュナがキャディのバガーの助けによって、戦争で失った人生を、ゴルフトーナメントに挑戦することで取り戻していくという映画です。

失明者にとって、失われた目の見える世界を取り戻すことは、今の医学ではまだできません。しかし、失明することによって失われた心は取り戻すことはできます。私は『バガー・ヴァンスの伝説』を観た時、ジュナの人生の物語と、失明者が盲人ゴルフに挑戦することを頭の中でオーバーラップして観ていました。もちろんそのように思うのは、私のゴルフへの思い入れが強すぎるからかもしれません。

私を指導してくれているジョンは、よくレッスンの中で「心の中でボールを見ろ」と言います。心の中でボールが見えた時が、まさに見えないでプレーをすることであると思います。

盲人ゴルフをプレーすることで、失われた生き方を取り戻し、人との交わりの中で人生の喜びを感じてもらえる、そのような場が盲人ゴルフであればと思います。

 


(C)1998-2003 Visually Impaired Golfers of Japan, Michio Ito, Manabu **Springwater** Shimizu
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